み(仮)

the best is the enemy of the good

仮面ライダーZO

 巷では仮面ライダーウィザードが評判を呼び、私の耳にも多少は入ってくるのだが、あいも変わらずテレビが映らないのでZOをDVDで借りてみることに。

 主題歌の「愛が止まらない」がよく名曲扱いにされているが、実際の作品はそこまで面白いというわけでもない。マッドサイエンティストの科学者が作り出した「ネオ生命体」なるものが科学者とその息子を狙い、息子を盾に科学者の協力を得て神のような存在になろうとする、というのが作品の梗概だが、シナリオはともかく、特撮的な技術等は非常に見ごたえがあったと思う。特にクモ女の動作は明らかに手作業で動かしているのがバレバレで、見ていて笑いが起こるのだけれども、実際の苦労を考えてみると、非常に凝ったものである。

 ほか、私としては怪人のフォルムが平成仮面ライダー風である、カメラワークが昨今の仮面ライダーシリーズにはあまり見られない(というか、生かされていない)など、色々思うことがあり、結構楽しめた作品だった。最後の戦闘シーンの手カメラは要らないと思うけれども…。

 平成仮面ライダーもいいのだけれど、土門廣のような俳優を主役に据えることの出来ない度胸のなさが作品にも表れていると感じる。そうなると「仮面ライダー響鬼」などは細川茂樹が主演をはっていて、渋みがあるのだけれども、テーマ的には少し軽い。仮面ライダーが子供向けであるゆえんである。