み(仮)

the best is the enemy of the good

2013, 夏, アニメ ; 感想


今更ながら夏のアニメの感想を。とは言え, もう他所で[最終回を除いて]書いてしまっているので, 今回は, 最終回を含めた簡単な感想のみ書く。観たのはダンガンロンパ, Free!, 恋愛ラボ, 君のいる町, げんしけんのみ。全てニコ動。テレビがないのでこうやって観ている。別に深夜アニメをリアルタイムで見なければ気がすまない, という程の趣味でもないので, 観られなかったものは, 気長にDVDレンタルが解禁されるのを待って観るつもり。但, きんいろモザイクを見逃したことだけは悔やんでいる。

総評:特に可もなく不可もなく
ダンガンロンパ
ゲームの方を知らないので比較のしよがないが, フラッシュ的な表現をそのままアニメに持ってきたのは斬新だと感じた。これまで, アニメのOPやEDなどではフラッシュ的な動きを観たことはあったが, アニメの中で, しかもゲーム内の表現をそのまま持ってきたのは少し衝撃を受けた。同時に, 僕の中でアニメ=セルアニメ, という認識なんだなあ, と実感。
内容的にはどうか。まず声優だが, 大山のぶ代を採用した辺りはネタ程度にしか思っていない。まあ, 本人的にはこの仕事どうなんだ, と思いはしたが, 後々になってインタビュー記事を流し読みした限りでは, 楽しんでやっているみたいだから別にいいか, という感じ。最初はもちろん, かなりのインパクトがあるわけだが, 観ていたら次第に慣れる。慣れると言うか, モノクマのキャラとマッチしているように思えてきて, 流石はプロの声優だなと思った次第である。どうも僕は, ドラえもんに対しては童話的な見方しかできていないわけで, モノクマがかなり酷いセリフを述べるところなどは, 冷や汗をかくこともしばしば。緒方恵美も声に特徴があり, ニコ動ではシンジとよく比較されていたものの, 見事に苗木を演じていた。特に, 彼の気弱さと正義漢な部分がうまく演じられていて, こちらも満足である。
適度にスタッフが組み込んできている, ネタのスナップ加減もいい感じで観ていて飽きないのだけれども, やはり残念なのはストーリーの粗末さ。ゲームを知らなくても, 一話の中でのストーリーがかなり詰め込まれているらしいというのがわかるぐらい, 余裕がない。常にストーリーを消化しているみたいで, テンポは良いのだけれど, 落ち着きがなく, キャラへの感情移入もしにくい。よって, 悲惨さだけが目立つようになり, 感動もなにもないというのが, かなり残念。ただ, 最終版の山場は持っていかれて良かった。2への期待も最後に込められていて, たぶんアニメ化するんだろうなあ, と思った。グッズの販促も頑張っているみたいだから, たぶんやるのではなかろうか。

Free!
全体を通して描写に不満。水の描写をどうするか, 個人的に期待していたのもあったのだが, 最終回で少し違ったヴァリエーションが見られたぐらいで, そこまで映像にこだわっているようには見えなかった。ストーリーもそこまで深められたものではなかったし, [高校間の]関係性も弱い。かと言って, グループ内の仲の良さが際立って感じられることもなく(だけど, 男同士だからあんなものかもしれない), 正直, どう評価していいのか分からなかった。女性キャラも, 特に何か役割をもっているわけでもなく, [立ち位置的には]弱いように考えられる。制作側としては, 従来の学園もののような[実際には]ありえないノリを入れることは避けたかったのかもしれないが, それはともかくとしても, あまり成功しているようには思えない。
最終回はネットでは不評であった。僕もあまり評価はしていないが, 評価が悪いというほどでもない。設定上, よくあるオチがついて, その後の展開にもっていこうというのが見えて, それはそれでいい。

恋愛ラボ
4コママンガをアニメ化したにもかかわらず, 動きがなめらか。ノリもネタも申し分ない。ヌルヌル動かすスタッフの遊び心も垣間見られて, こちらとしては満足。シリアス展開もうまかった。かつての京アニを想起させる。

君のいる町
一転, シリアスな展開が多く, こちらはtrue tearsを思い出しながら観た。現実の不条理さを出そうとしてるのかと思いきや, BGMが感動を誘うようなものだったり, 色々と納得がいかないのもあるが, 個人的には好きなアニメ。残念なところも多いけれど, 似たようなアニメが多い中では異色作として観られた。

げんしけん
前作, 無印版げんしけんとは逆に腐女子目線でオタクサークルを見ていて, やはりかつての[社会の]リアルさ, メンバー間の確執など, いい味を出していたものが見られないのは残念ではあるが, のんびり観るにはもってこいというので, 毎回楽しみながら観ていた。気になったのは東京の就職事情で, 大野が就職先が確定しない, と嘆き, 班目が退職して再就職を考えるのは, 個人のライフスタイルについての考え方の違いではあるのだろうが, どうも統制が取られていない。東京のオタクサークルはそんなものなのだろうか(僕自身, そういうサークルに所属していなかったのでよくわからない。しかも地方の比較的自治色が強い大学だったので, 尚更, 現視研[の対応]に対しては違和感がある)。あと, 大野と班目は結局どうなったのか。今後, マンガの展開を追ってOVA化するのだろうが, そのことを取り上げるのかどうか。そういえば, 無印版の放送当時に刊行されていたマンガの何巻目だったか忘れたが, 班目が咲に「会社をやめた」と報告するおまけマンガがあって, その後, 僕はマンガを買っていないので知らないが, たぶん回収されていないのではないか。実際, 班目は無印版で就職した会社にそのまま通っているようである。
木尾士目の意図は何なのか。