み(仮)

the best is the enemy of the good

旅行

 最近旅行に行く用意で忙しく、まともに更新出来ていなかった。とは言え、特に気になることもなく、読んだ本と言えば旅行関連の本などが中心なので、あまり書くこともない。ヴァールブルクの『蛇儀礼』は読んだが、そんなに面白いものでもなく、また人類学から見てもたぶん微妙なものだろうと思う。あとは蛇関連で川上弘美の『蛇を踏む』(文春文庫、1998年)も読んだが、こちらも少し微妙。人間ではなく動物を出したところはよかったが、空想色が強すぎて取っ付きにくい。解説で蛇は象徴ではない、というようなことが書かれてあったが、おそらく負の面、女性の裏を描いており、象徴である。解説はほかにも鼻持ちならないことがいろいろ書かれてあって、読んでいて若干不快に感じた。こうでもしないと読者に作品の面白さを理解させられない、ということなのだろうか。

 


 「蛇を踏む」にはあまり蛇に関する真新しい発見はなかったが、発想は面白いと思う。ただ、やはり僕は人間の泥臭さ、世間の世知辛さを描いた作品のほうがどうやら好きなようで、読了後は微妙だなぁと思った。しかしつまらない作品では決してない。

 


 ところでさっきから言っているのだが、旅行に行く。明日・明後日と二日間で高千穂に行く予定だが、かなりハードスケジュールになるだろうと思う。元々山の中で栄えた部落のようだから、道路もまともに整っていないらしく、二上山に相棒と行こうという話になったが、バスが通っていないらしい。仕方ないので高千穂町の中心から10キロ近く国道を歩くことになるが、国道がまだ通っていないころはもっと大変だっただろうと思われる。ほかにも天岩戸神社や鬼八伝説の残る土地を回るつもりだが、全部回れるかどうかも疑わしい。

 


 何しろ夜神楽も観るつもりなので、観て回る時間がかなり少ないことになる。19日もあるが、その日は延岡まで足を伸ばし、チキン南蛮の発祥の店で食べるつもりなので、やはり時間がない。その代わりチキン南蛮は楽しみなのだが。

 


 参考文献としては千田稔の『高千穂幻想』(PHP新書、1999年)と高山文彦の『鬼降る森』を買って、少しだけ読んだ。他にはweb上に観光宣伝としての資料が見られるほか、高千穂出身と自称する人のブログを読むことが出来た。あまり関係なかったが、高千穂村を舞台にした美少女ゲーム「あした出逢った少女」も一部シナリオを読んだ。まだまだ資料不足なので、旅行後に調べてみたい。