み(仮)

the best is the enemy of the good

「この世界の向こうで」体験版をプレイ

 「この世界の向こうで」というギャルゲーが気になっているが、体験版が公開されたのでプレイしてみたが、シナリオがどうも気に入らなかった。私はギャルゲーについては、特にシナリオを重視しているのだが、シナリオに加えて絵も好きではないから、興味が無くなった。

あらすじは、借金を抱えて蒸発した親の代わりに借金を支払わなければならなくなった主人公が、街を歩いていて発見した店「後悔堂」の少女に余命三ヶ月の少女を救えと言われ、その代わりにカネを貰うという話だったが、途中から飛ばして読んだ。まず文章が面白くない。テーマが少しシリアスなものだけに、笑いを取ろう、「萌え」を入れてみよう、とする在り方が失敗しているように思われるし、そもそも文章自体の質があまり良くない。「後悔堂」という名称にしても、もう少しどうにかならなかったのかと思う。

「余命三ヶ月」というくだり、ナルキッソスをプレイしたことがあるので、見比べてしまうのだが、余命三ヶ月の少女があれだけのギャグセンスをもちつつ、かえって雰囲気に陰りが見当たらないというのも、どうなのか。あと、少女に何かしてあげようとする態度が、結局はこちらの身勝手なのではないか、というテーマ的に重要な部分も唐突で、威圧的な問題提起にしかなっていない。

それから、このゲームに限らないが、最近のギャルゲーの体験版というのは、どうもファイルサイズが大きいようで、最初はCGの枚数が関係しているのだろうと思っていたのだが、どうも音声の量にも関係しているらしい。だったら音声を半分ぐらいにしたらどうかと思うのだが(Hシーンもないのだし)、あくまで製品版に近づけようとするらしく、主人公以外フルボイスで、ログを見ようとしたらそこでも音声が流れるが、さすがに要らないと思ったものだ。

プレイ時間は30分もかからなかったと思う。


「この世界の向こうで」ORANGE YELL
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