み(仮)

the best is the enemy of the good

2013.2.26

ビブリア古書堂の事件手帖」を仕事先でようやく観た。ドラマはあまり好きではなく, 余程面白くもなければまず見ないのだが, 知人が私に勧めるものだから気になっていた。観るとまあ, 内容はそれほど斬新なものではなく, 古書堂と探偵もの, それに恋愛要素を加えたもので, 展開は別段気になるところではない。古書が登場するあたりも, 本好きには受けるだろうし, 凝っていると感じたが, 事件解決の辺りが大衆向きで気に入らない。つまりはメディアワークス文庫のようなライトノベルでもドラマ化に耐えうるものであるということがわかっただけで, 特に面白いというわけでもなかった。

そもそも古書店に剛力彩芽のような可憐な少女がいるはずはなく, 古書の買取やら恋愛絡みの展開もドラマくさいと感じる。ドラマ愛好者にはそれがいいのだろうが, 私にはあまり受け付けない。独特の間延びした長撮りは雰囲気を出していて良い。何より, 剛力の演技があれほど個性的なものだとは知らなかったので, ちょっとした感動を覚えた(auのCMなどで既に観たことはあったが, これはどうも演じ方が"若い"一辺倒で好きではない)。上手いとは思えないのだが, 彼女の魅力をじゅうぶんに伝えていて, 尚且つ画面に没入させる演技である。